「ホームページは作りたいけど、予算が心配...」
「見積もりをもらったけど、この金額が適正なのかわからない...」
ホームページ制作会社に18年以上携わってきた私のところにも、このような相談が数多く寄せられます。特に小規模事業者の方々にとって、ホームページ制作の費用は大きな関心事だと思います。
今回は、品質を落とさずに賢く費用を抑える方法をお伝えしていきますね。
その見積もり、本当に必要な費用ですか?
まず最初に、ちょっと意外かもしれない話をします。
実は私、クライアントから「もっと安くできない?」と相談されたとき、まず最初に「本当に必要な機能は何ですか?」と質問することにしています。
というのも、こんな経験があったんです。
あるお客様から「会社案内のホームページを100万円で見積もられたんですが...」と相談がありました。見積書を拝見すると、ブログ機能、予約システム、会員管理システムなど、様々な機能が盛り込まれていました。
「これらの機能、今すぐ必要ですか?」とお聞きすると、「実はそこまでは...」という答えが。結局、必要最小限の機能に絞って30万円で制作させていただきました。
つまり、費用を抑えるコツの1つ目は:
本当に必要な機能を見極めることなんです。
賢い予算の使い方、3つのポイント
1. フェーズを分けて制作する
全てを一度に作る必要はありません。例えば:
ポイント
・フェーズ1:会社案内・サービス紹介(必須ページ)
・フェーズ2:お問い合わせフォーム追加
・フェーズ3:ブログ機能追加
というように段階的に作っていけば、初期費用を抑えることができます。
2. テンプレートを活用する
「でもテンプレートって、没個性的じゃ...」
よく聞く心配ですが、実はプロの間では秘密があります。テンプレートをベースにしながら、以下の部分をカスタマイズするだけで、見違えるように良くなるんです:
ポイント
・ヘッダー部分のデザイン
・メインビジュアル
・配色の調整
・文字の大きさや行間
3. コンテンツ(写真や文章)は自分で用意する
写真撮影やコピーライティングを外注すると費用が膨らみます。スマートフォンのカメラも今は高性能ですし、文章は「お客様目線で自分の言葉で書く」だけでも十分通用します。
箇条書きでも良いので、自分がホームページに載せたい内容や会社概要、サービスや料金プラン、社長や店長の「想い」などはホームページの依頼者が書くだけでも作成する側からすると工数が減り、よりお客様らしく安く作ることにもなります。
気をつけたい、安すぎる見積もり
ここで一つ、警告めいた話もさせてください。
実はホームページ制作で一番お金がかかるのは、制作後の修正対応だったりします。
「2万円でホームページ制作します!」という格安の見積もりには、要注意です。私の経験上、こういったケースの多くで、制作後の修正に予想以上の費用がかかったり、対応が遅かったり...ということがありました。
結果的に、最初から適正価格で信頼できる業者に依頼した方が、トータルコストは安くなることも少なくありません。
まとめ:賢く予算を使うためのチェックリスト
ポイント
フェーズ分けの検討をしたか
テンプレート活用の可能性を確認したか
自分でできる作業の洗い出しをしたか
制作後のサポート体制を確認したか
特に大切なのは、制作会社としっかりとコミュニケーションを取ること。「とにかく安く」ではなく、「賢く予算を使う」という視点で相談してみてください。
...そうそう、最後に一つ。私がホームページ制作の見積もり相談を受けたときに、よく聞く質問があります。
「このホームページで何を達成したいですか?」
意外とこの質問に答えられないお客様が多いんです。でも、この答えが明確なお客様のホームページは、かなりの確率でうまくいっています。
予算の話の前に、まずはこの質問への答えを考えてみてください。それが、結果的に最も賢い予算の使い方につながるはずです。